実績紹介

【鹿児島県】鹿児島文化遺産の売却と保存

【 鹿児島県】 県教育会館維持財団 県民教育文化研究所売却(旧藤武邸)

県教育会館維持財団は、昭和35年から所有し「県民教育文化研究所」として使用され平成26年に国の登録有形文化財となった旧藤武邸について、維持・運営にかかる費用が財政を圧迫していることに加え、同財団の事務所がある「県教育会館」も老朽化が進んでいることから、旧藤武邸を解体し跡地に新たに教育会館を建設し移転することを明らかにした。
一方、存続を希望する市民団体などは、「ヘリテージトーク」の開催や署名活動、購入・管理・活用を行う民間企業探しに奔走した結果、貴重な文化遺産の解体から一転売却・保存となった。これは、公的立場の財団と民間の相互理解と協力(官民連携)が実を結んだ事例です。
※ヘリテージ【heritage】:遺産。継承物。また、伝統。伝承

◆旧藤武邸

「旧藤武邸」は、戦前雑貨卸で財をなした藤武喜助氏が昭和14年に建造した自邸(土地面積は約3100平方メートル)で、遊び心あふれる装飾が随所に施されているのが特徴の木造家屋で、太平洋戦争末期の鹿児島大空襲でも焼け残り平成26年には国の登録有形文化財となった貴重な鹿児島の文化遺産。

◆概要

◆保存活動⇨売却・保存

<保存活動>

旧藤武邸の存続を求める人たちは、「ヘリテージトーク」と名付けたイベントを企画。この企画には、180人が集い、建物や庭園の価値を訴えた。その日から集め始めたメッセージ付きの記帳は1カ月で4300通、海外からも100通を以上が市民団体に寄せられた。

<売却・保存>

財団は、一連の保存活動の動きに応える形で、旧藤武邸の購入者を探すことを条件に解体計画を延期し、購入者探しに奔走した結果、平和リースが6億2000万円で取得しすることが決まり、鹿児島の貴重な文化遺産「旧藤武邸」は存続することが確定た。

◆関連情報リンク

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  1. ◆「旧藤武邸」 鹿児島県民教育文化研究所 HP
  2. ◆貴重な戦前の名建築「旧藤武邸」              FNNプライムオンライン」                
  3. ◆旧藤武邸 感動モノの建築技術と空間美           ホトドラ (2022/11/16 WEB)/YOUTUBE
  4. ◆旧藤武邸存続決定 改修後は文化の発信基地や交流施設に        鹿児島ニュースKTS (2023/09/01 WEB)
  5. ◆鹿児島市の旧藤武邸 リース会社が購入して存続へ         NHK 鹿児島NEWS (2023/09/01 WEB)
  6. ◆解体予定だった旧藤武邸「残った」リース会社が購入、交流施設へ 南日本新聞     (2023/09/01WEB)
  7. ◆守られた国登録有形文化財・旧藤武邸 (寄稿・砂田光紀氏(オフィスフィールドノート代表)  日本新聞  (2023/11/22WEB)
  8. ◆ヘリテージトーク KAGOSHIMA 2022. 古い建物や街並みを活かす鹿児島へ(開催案内パンフレット)